[ブルーベリー]確実に実ができる育て方!

2019年2月7日

ブルーベリーは初心者でも簡単に育成できるということで人気がありますが、育て方を間違えると実がならなかったり枯れてしまったりします。

今回はしっかりと結実させるための育て方を紹介します。

枯れないようにするために

実をつける以前に育て方が悪いとあっという間に枯れてしまいます。

まずは枯れないような環境づくりをしていきましょう。

土作り

ブルーベリーはどの種も酸性の土壌が適しています。ショップでは「ブルーベリーの土」と題して販売されるほどで、他の植物と差別化されていることも分かります。

主にピートモスと呼ばれるコケを乾燥させたものが原料となっています。

チョロ
チョロ
ピートモスは水槽に入れて酸性にする役割もあるそうでチュ!

ブルーベリーの植え付けにはプランターと地植えの2種類がありそれぞれで若干土の作り方が変わってきます。

プランターの場合

幼苗期や挿し木から育てる場合はプランターがおすすめです。

プランターの場合は水はけをよくするためにバーミキュライトや鹿沼土を混ぜる必要があります。

水はブルーベリーにとって必須ですが、ずっと根に水がつかることにより根腐れと呼ばれる枯死につながる病気になってしまいます。

比率はピートモス:バーミキュライト(鹿沼土)が7対3~5対5くらいになるようにしましょう。

詳しくは下記を参照ください。

プランターは1鉢に1本でも、縦長なものに数本でも良いのですが、数本植える場合は枝同士がぶつからない距離を取りましょう。

筆者が使っているプランターは底に水をためることができ、夏でも枯渇するリスクを抑えることができます。

プランターで飼育するメリットとしてはベランダなどで手軽に育てられる、場所を取らないなどが挙げられますが、収穫量や成長する大きさには限度が出てきます。

大量に収穫したい場合は地植えに移行していきましょう。

地植えの場合

2~3年経った木は可能であれば地植えに移すことでさらなる育成、収穫が期待できます。

地植えに関してはピートモスのみを使って植えていきます。

まずは深さ、直径共に50cm程の穴を掘り、ピートモスを20L程流し込みます。

プランターから出した苗の根についている土を落とし、植え付けてからさらにピートモスを流し込んで倒れないように固定しましょう。

プランターから地植えへ

以上の流れから幼苗期の時はプランター、ある程度大きく成長したら地植えに変えたほうが良いとわかります。

もちろん、地植えができない場合はプランターで育成し続けても問題ないのですが、苗木や挿し木の段階から地植えは経験上うまくいかないことが多くありました。

肥料

最後に肥料についてです。

ブルーベリーは2月と9月に二度肥料をやる必要があり、肥料の種類によって成長の仕方も大きく変わってきます。

ブルーベリーが芽吹くのが雪解けの2月で、木として成長するのが猛暑を過ぎたあたりなので養分を必要としている時期に肥料をあげるわけです。

肥料は以下の物がおすすめです。

水やり

水やりは土が乾かないように毎日欠かさずにやりましょう。特に夏場は乾燥しやすく水切れを起こしやすいので1日2回を目途にやりましょう。

また、逆にやりすぎると根腐れを起こしてしまうのでプランターであれば底が水につからないように気を付けましょう。地植えの場合は流れていくので基本的に多くても問題ありません。

日当たり

ブルーベリーも植物なので日光が欠かせません。日当たりの良い場所を選んで植えるようにしましょう。日本では一般的に南向きが日当たりが良いといわれています。

風通し

可能であれば風通しも良い場所を選びましょう。花粉が風によって運ばれるので、結実する確率がグンと上がります。

実をつけるために

枯れないような環境にしても実をつけるにはもう一段階ステップを踏む必要があります。

同じ種類の木を二本以上隣接して植える

ブルーベリーの中にはラビットアイ、ハイブッシュ、サザンハイブッシュなど、種類がいくつかあります。

実をつけるにはこれらのうち同じ種類の木を隣接して植える必要があります。

また、同じ種類でも開花時期が違うと受粉できないので開花時期もそろえるようにしましょう。

ラビットアイ系

ラビットアイ系は名前の通り、ウサギの目のように赤くなることから名づけられた種になります。

樹高は3~4mが多く、開化は4~5月、成熟期は7~9月になります。

実の大きさは直径が1cm前後と小さめですが、飼育難易度は低めで適応する土壌の範囲がかなり広いです。

しかし耐寒性が無いので東北や北海道では育成が難しいとされています。

ハイブッシュ系

ハイブッシュ系は樹高が1.5~2mと低めで熟成期が6月前後とラビットアイ系に比べて早い傾向にあります。

果実の大きさは1.5cmと大きめで耐寒性に関しては-30℃まで耐えられます。

その分耐熱性は少し低いので沖縄や九州地方では育成が若干難しくなります。

ラビットアイ系より地質の条件が厳しくなり、ph3.5~5と難しいので中級者向けです。

サザンハイブッシュ系

サザンハイブッシュ系はハイブッシュ系を温暖な地域にも対応するように品種改良したものになります。

適応範囲はかなり広く、沖縄から東北まで育成可能です。

総括

育成難易度だけを見ると基本的に初心者の方であればラビットアイ系をおすすめします。

ただし寒さに耐性が無いため、冷帯ではハイブッシュ系を選びましょう。

2本以上と書きましたが、ブルーベリーの場合スペースがあるのであれば5本でも10本でも、多ければ多いほど結実数が増えていきます

お金と場所の許す限り、最初から多く育てて行きましょう!

剪定

ブルーベリーは年に2度、剪定をする必要があります。

剪定をする目的は二つで、一つ目は木のエネルギーを実にしっかり届けること。二つ目は樹勢を整えることです。

剪定に関する手法は以下に詳しくまとめてあるのでご参照ください。

摘果

1年生、2年生苗は花が咲いた時点で摘果しましょう。若い木は実らせる体力が無く、肥料などで無理やりに咲かせようとすると枯れてしまいます。

3年生以降に関しては実った段階でお互いのスペースを埋めてしまいそうな場合や見た目がいびつな物、傷んでいるものに絞って実を摘むようにしましょう。

人工授粉について

花粉を運んでくれる虫や、風通しが良い場所では受粉して実ができますが、室内や風通しの悪い場所、高いベランダ等で栽培している場合は中々受粉しないこともあります。

そんな時は筆を使って人工授粉させることで効率よく実らせることができます。

収穫

種類によりますが、大体6~9月の間が収穫時期になります。

実が熟してくると果実全体が一気に赤~青に変わるので一目瞭然です。

収穫後は他の果実のように追熟することは無いので極力早く食べましょう。

また、冷凍保存することにより質は落ちますが、半年ほどはもたせることができます。

害虫・病気等

ブルーベリーは比較的強い種類ですが、いくつか気を付けるべき事項があります。

イラガ

画像はグロテスクなので割愛。

ブルーベリーの葉を食害する代表にイラガと呼ばれる毛虫が居ます。

この虫はひたすら葉を食べつくし、葉脈だけにしてしまうので光合成を阻害します。

それだけでなく一番厄介なのが刺されると激痛が走り、数日間痛みに苦しむ点です。

見かけたら絶対素手でさわらず、分厚いゴム手袋で捕まえて逃がすなり〇すなりしてください。

放置すると翌年にまた大量発生して収穫どころではなくなります。

クロロシス

クロロシスはマグネシウムが欠乏しているときにおこると言われ、葉が葉脈を残して白化する病気です。

こちらは土壌が酸性から中性になりつつあるときにおこりやすくなります

クロロシスは光合成が阻害され最終的に枯れてしまうので、土壌を見直しましょう。

の中にも実を狙う輩が居ます。大きな対策方法は二つで、一つ目がネットを被せること。もう一つがCDを吊るして光の反射によって遠ざける事です。

ネットの場合は株全体を包み込むように被せてあげましょう。

ただし地植えなどで樹高が3mを超えている場合は被せようがないので、CDを吊るしておきましょう。

栽培サイクル

最後に、植え付けから収穫までのサイクルを表にまとめてみました。

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
植え替え期
肥料 追肥 肥料
剪定 剪定
摘果
収穫期

まとめ

以上がブルーベリーを育てる上で知っておくべき最小限の知識になります。

土壌や剪定に関してはさらに深い知識が必要なので、リンク先も参考にしてください。